平成19年度 国立赤城青少年交流の家 企画事業
  
   
      

実施報告

 11月23日(金)〜25日(日)に「プロジェクトアドベンチャーステップアップセミナー」を開催しました。このセミナーは,3月に行った「プロジェクトアドベンチャー体験セミナー」,4月に行った「指導者のためのプロジェクトアドベンチャーセミナー」に続くプロジェクトアドベンチャーセミナーの上級編であり,プロジェクトアドベンチャーを学校教育や青少年教育で活用している指導者(ファシリテーター)の指導力のさらなる向上が目的でした。参加者は,群馬県をはじめ関東地方の各県や新潟県,遠くは四国高知県などから24名が集まりました。
 現在、青少年問題のほとんどは、人間関係能力の欠如に端を発していることが多く、青少年の人間関係能力やコミュニケーション能力をどのようにして高めていくかということが大きな課題の1つであります。そこで、今回はグループで課題を解決し,グループが成長していくことを通して,人間関係能力やコミュニケーション能力を高めることに効果のある教育手法の1つであるプロジェクトアドベンチャーのファシリテーターとしての指導力を上げるために以下の活動を行いました。
 第1日目は、開会式のあと、参加者がそれぞれ持っている“フィールド”をお互いに知らせ合い、これからどんなことを学びたいかを確認するニーズアセスメントを行いました。それから今回の主たる活動である「ファシリテーション実習」の進め方について、コンセンサスをとりました。翌日には、参加者同士があるシナリオの場面についてファシリテーションをしあい、それについてフィードバックをしあい、学びのプロセスを起こすということを確認しました。そして、その後12名ずつのグループに分かれ、2〜3名1組でそれぞれファシリテートするプログラムを計画しました。ほとんどの組は研修時間内に収まらず、睡眠時間を削ったり、朝早くからプログラム作りをしていました。
 第2日目は1グループ5組で、朝から夜までファシリテートしあいました。1つの組のプログラムが終わると、その組のファシリテーションについて参加者がフィードバックし、次のプログラムに移るというやり方でした。夜にはグループごとに今日1日の活動のふりかえりを行い、学びを深めました。また、交流会では2日間の活動に対するフィードバックをしあったり、情報交換を行ったりしました。
 第3日目は、アイスブレイクの後、講師より「体験学習のサイクル」の講義がありました。その後、全員に対して講師から新しいシナリオが出され、4人ずつのグループに分かれ、そのシナリオのケースに対するプログラムを作りました。最後にそれぞれのグループが作ったプログラムを発表しあい、閉会式になりました。
 参加者からは,「新しい活動やほかの参加者の指導を見せていただき、とても勉強になりました。」「プログラムを自分たちで組み立てる作業は、貴重な体験になりました。」「志がいっしょということを実感した3日間で、元気をいっぱいもらったので、明日からの実践に生かしていきたいと思います。」などの感想が聞かれました。今回の事業では、「ファシリテーション実習」を通じて参加者が互いに刺激しあったり、講義によって理論的な学びを得ることができ、指導力向上のきっかけになったようでした。また、参加者同士のネットワークもできたようでした。


開会式にて 橋川所長のあいさつ

PAJ 関 智子講師

鍋割山をバックに参加者全員で

PAJ 鎌田 学講師


体験することは大事なんだ!
(ペン回し)
ニーズ・アセスメント
どんなことを学びたい?(2人1組で)
この事業で何を学びたい?
(数人のグループになって)
学びたいことについてコンセンサスをとる
どのシナリオをファシリテートするのかな?
(2グループに分かれて)
    「ニトロクロッシング」
向こう側にある島に全員が渡れるか?
      「ヘリウムフープ」
フープを床まで下ろせるか?
     「モホークウォーク」
ワイヤーの上を落ちないで渡れるか?
    「エブリバディーアップ」
隣の人とつま先をつけて立てるか?
全員で黄色いボードの上に乗れますか?    「カルガモ親子とオオカミ」
オオカミからカルガモの子供を守れるか?
     「ムカデウォーク」
全員で力をあわせ上手に歩けるかな?
       「雪山遭難」
アイマスクをして吹雪の中に見立て、遭難者になった人を探す。
      「ヤートロープ」
お互いが相互依存できる関係にあるか?
公民館に集まった地域の住民の設定で、自分の住んでいる地域の魅力を表しているカードを1枚選び、その理由と魅力を紹介する。      「TPシャッフル」
丸太から落ちないように順番を並べ替えられるかな?
   「トラストシークエンス」
支えてくれる人を信じ、身を任す。
      シークエンス 1
プログラムの組み立てを検討中。
あるケースをファシリテートする想定で
      シークエンス 2
プログラムの組み立てを検討中
講師は何を検討中?
プログラムの発表
ネガ、rain、びおら作 あーか、JIN、トシぢゃん作 はかせ、つかぽん、ねーさん作 じず、さわこ、さとっち作

(上の写真の下についている)
かーや、なかチュン、goo、おやぢ作
NIGEL、にっくん、タケニー作 とっちー、ひっきー、とづ、しんべぇ作 むーみん、院長、なお作